【ここ和こちらそこ和あそこそちらあちら用法的区别】「ここ」「こちら」「そこ」「あそこ」「そちら」「あちら」は、日本語で場所を表す代名詞としてよく使われます。これらは文脈によって使い分けられ、誤用すると意味が伝わりにくくなることがあります。以下にそれぞれの違いをまとめました。
まとめ
- ここ:話し手の現在いる場所を指す。
- こちら:話し手の立場から見て、相手にとって近い場所を指す。
- そこ:話し手から見て、相手の立場で遠い場所を指す。
- あそこ:話し手から見て、どちらかというと遠い場所を指す(相手の視点では近い場合もある)。
- そちら:相手の立場から見た、話し手にとって遠い場所を指す。
- あちら:話し手から見て、さらに遠い場所を指す(相手の視点では遠い)。
用法比較表
言葉 | 指す対象 | 話し手からの位置 | 相手からの位置 | 使用例 |
ここ | 話し手の場所 | 近い | - | ここに来ました。 |
こちら | 話し手の方向 | 近い | 近い | こちらへどうぞ。 |
そこ | 相手の場所 | 遠い | 遠い | そこにいます。 |
あそこ | 話し手から遠い場所 | 遠い | 可能なら近い | あそこに見える建物は学校です。 |
そちら | 相手の視点での遠い場所 | 遠い | 遠い | そちらは大丈夫ですか? |
あちら | 話し手からさらに遠い場所 | より遠い | より遠い | あちらには誰がいますか? |
注意点
- 「ここ」と「あそこ」は、話し手の視点に強く依存します。
- 「こちら」と「そちら」は、相手との関係性を考慮して使われます。
- 「あちら」は、「そちら」よりさらに距離がある場合に使われることが多く、丁寧な表現としても使われます。
このように、「ここ」「あそこ」「そちら」などは、単に「場所」を示すだけでなく、話者の立場や相手との関係も含めた言葉として使われます。文脈をしっかり把握し、適切に使い分けることが大切です。